SEOにおける一次情報とは?
SEOにおける一次情報は事例、インタビュー、公的機関からの情報をもとにした独自見解、オリジナル画像または図解(インフォグラフィック)の作成などを指し、それらをコンテンツに含めることで他にはないオリジナリティ(独自性)が評価され、検索結果で上位表示されることをいいます。
では、その為には何をどう考えて、どこから取り組むべきか。判断に迷いませんか?
事例、インタビュー、オリジナル画像の作成など、それなりに時間と費用を要します。
取り組んだ一次情報がSEOにとって適切だったか判断するには、時間も掛かりますし、一定の量を作成し、継続していかないと相対的な効果も見えづらいです。
そこで、一次情報の作成に取り組む前に、考えること、調査する項目を本記事で解説いたします。
メディア型、データベース型(DB)、コーポレートサイトなど様々なサイトモデルでのSEOに約13年、取り組んできた経験から、今までのGoogleのデータベース上には無い「生きた情報」を伝えられると思います。
是非、最後まで読み進めてください。
一次情報を入れても、上位表示されません。
結論からお伝えすると、一次情報をコンテンツに含めただけでは上位表示されません。
上位表示されない理由はサイトモデル、キーワードによっても「表現」に至るまでの「工程」が違うからです。
もちろん、SEOのためだけに一次情報を作るわけではなく、複利効果として被リンクを獲得できたり、プレスリリースに応用できたりします。
只、せっかく記事、画像または動画を作るのであれば、より効果的な一次情報を作りたいですよね。
そこで、一次情報を含めたコンテンツを作る前に私が取り組んでいる流れを解像度高くお伝えいたします。
表現(媒体の選択をする)
キーワードによっても潜在ニーズを汲み取った「表現」の正しい答え合わせが違うので、コンテンツを作成する際の素材をはじめに考えていきます。その際に役立つのが「バーティカル検索」です。
バーティカル検索とは、ユーザーが欲しい情報をカテゴリーを絞り込んだ形で、対象を限定した検索方法のことです。
潜在ニーズが高い順に左から並んでいますが、例えば、「Tシャツ」と検索した際に、左から画像、ショッピング、オリジナル、メンズと表示されています。
「Tシャツ」は月間検索回数が135,000とあり、いわゆるビッグキーワードとなりますが、検索意図を想起すると、「まだ目的が定まっていない。」曖昧なキーワードとなることから、画像閲覧、ショッピングまたはオリジナルTシャツを作成したいなどのニーズが高いと予測した結果の並びになっている。と仮説が立てられます。
画像の次にショッピングが並んでいますが、【検索結果1】をみるとモール型のECサイトであるZOZOTOWN、楽天市場が1位2位と表示されていることからも、「Tシャツ」と検索するユーザーの検索意図を満たすサイト及びページは、「Tシャツ」の一覧が表示され、且つ購入できるECサイトが上位表示されることが分かります。
一方で、「Tシャツ」というキーワードに対しては、幾ら一時情報を入れたとして、1ページの記事で検索意図を満たすことができない。上位表示することは、難しいということも分かります。
もう少し詳しく解説いたします。【検索結果2】をご覧ください。
※検索結果1と2では「ショッピング」と「画像」の順番が入れ替わりました。このことから考えると、「tシャツ メンズ」のキーワードの方がより顕在層(購買行動)に近いユーザーが検索しうるキーワードであると仮説が立てられます。
「tシャツ メンズ」月間検索数22,200のキーワードにおいては、検索意図がより絞られていることから、バーティカル検索のカテゴリ順を見ると、左からショッピング、続いて画像となっているので、購入段階により近い顕在層であるユーザーということが分かり、且つ購入までの出口があるECサイトの「tシャツ メンズ」の画像が掲載されている一覧ページが評価されています。
では、ECサイトの「tシャツ メンズ」の「一覧ページに一時情報を入れると上位表示できるのか?」という疑問が湧いてくる方もいるかと思いますが、そうではなく、ユーザーの検索意図を汲み取ると、「tシャツ メンズ」に関する画像を一覧で見たいということになりますので、一次情報を入れることが効果的ではなく、「tシャツ メンズ」の一覧ページの評価に寄与するために、下層に置く記事ページまたは内部リンクで繋ぐメディアサイトで対応する際は、どういった内容が効果的かを考えるべきです。
そうすると、「おしゃれなコーディネイトをまとめたページ」又は「世代別でおしゃれなコーディネイトをまとめたページ」が有効的であり、さらには、どのチャネル(媒体)で一次情報を作成すると良いか判断していきます。
【検索結果3】をご覧ください。
バーティカル検索で、「コーデ」を選択すると、左側から3つめに「動画」が出てきました。
この並びから検索意図を汲み取ると、動画で「tシャツ メンズ」のコーディネイトを見たいというニーズが想起されるので、Youtubeで動画作成をしつつ、記事の中にも動画を一次情報として含めれば上位表示される可能性も高くなると考えていきます。
また、SEOは相対評価となることから、現在上位表示されているページでは、動画を含めた記事があるかを調査していきます。
1位に表示されているTASCLAPは、サイトモデルで言うとメディア型となり、実際にページを見てみると、動画が含まれていないことから、コーディネイトを纏めたページ且つ、Youtubeで動画作成し、記事にも含めることが出来れば、「検索意図をより満たしたページを作成することができるのでは?」と考えていきます。
ミエルカSEOを使用して分析
前章で解説したようにクエリによっても見極めが異なり、SERPから仮説を立てるには、ある程度、SEOの経験値を重ねないと判断できないこともあります。
そういった時に役立つツールが、ミエルカのサジェスト自動グルーピング機能です。
赤枠で囲った「リッチリザルト」の項目で、コンテンツに含める効果的なメディア種別を表示してくれます。
「tシャツ コーデ」のキーワードであれば、SERPに含まれるリッチリザルトの中で、自コンテンツに含めると効果的なメディアは「動画」と「画像」が有効であることを一目で分かるようにアイコン表示してくれます。
効果的なメディア種別で一次情報を入れる複利効果としては、Web上の視認性をより高められるリッチリザルトも期待でき、キーワードによってはCTRの向上も期待できます。
ミエルカ サジェストインテンション (競合流入数調査)
サジェストキーワードを取得し、それらの「検索ボリューム」と「検索意図の近さ」をバブルチャートで表示される機能も参考にしています。
また、自社・競合サイトの順位状況をチェックすることができ、その中でもまだ未発掘(対策していない)のキーワードも発見できます。
表現(コンテンツの差異を見極める)
コンテンツに含めていく一次情報と並行して調査することが、競合とのコンテンツ差異になります。
SEO界隈で言われている一次情報は、記事に対して、基本的なコンテンツの上にプラスオンすることで評価が高くなることを示唆していて、記事以外の階層でもベースとなるコンテンツを揃えておく必要があります。
サイトモデルによっても一次情報の定義や入れ込むページが変わってきますので、この辺りは別の章で詳しく解説いたします。
例えば、ECサイトは下層ページのコンテンツ(詳細ページ > 一覧ページ)がまんべんなく評価を得て、階層同士を内部リンクで繋ぎ合わせることで、さらにその上のページが評価されやすくなります。
Tシャツまたはtシャツ メンズなどのビッグ・ミドルキーワードで上位表示させるには、サイト全体での設計を考慮した上で、トピッククラスターを意識することが必要です。
そのためにまずは、下層ページのコンテンツ差異を見極めていきます。(赤枠箇所)
※黄色の矢印で示している箇所は、前章でのお話になります。
ECサイトのベースとなるコンテンツは商品説明、事例、スタッフのコメント、口コミ、Q&Aなどがあります。
口コミ数に関しては、Amazonや楽天などで投稿できるCGM的な口コミは制御不能ですが、自社ECサイトであれば、投稿フォーマットを用意する等、ある程度コントロールできる状態で管理する必要があります。
私が実際に関わったアパレルECサイトでのコンテンツ作成の成功事例としては、工場ライン、営業メンバーまたはライターと連携して競合サイトよりも商品詳細ページにおける以下の内容を充実させ、下層ページの価値を上げ、全体の評価を上げる施策を実装しました。
- サイズの測り方
- 素材と生地質
- プリントの色味について
- こだわりポイント
- 使用シーン
アパレルのECサイトであれば、Pinterestも有効です。詳細は以下記事で解説しています。
では実際にAmazonなどのモール型サイトにはないオリジナルコンテンツを保有しているサイト例を見ていきましょう。
スポーツをする際に吸汗速乾の「ドライTシャツ」を検索エンジン上で探しているユーザーに対してのコンテンツ差異です。
ここで注目したいのは、Amazonにはなくて、比較対象サイトのTMIXにはあるオリジナルコンテンツです。
特に洗濯比較は他のサイトにはないコンテンツであり、サイトの運営者がスポーツ衣料の企画・製造販売を手掛け、衣類全般の「織」から「加工」までを行う繊維メーカーである丸井織物だからこそ出来る「企業の強みを活かしたコンテンツ」であり、「競合にはないコンテンツ」事例です。
このように、企業(自社)の強みを活かし、他社にはないオリジナルコンテンツを作成することが、ユーザーに対して有益なコンテンツとなり、上位表示されることがあります。
では、他社にはない一次情報を生み出すまでのアイディア(表現)の源泉である企業(自社)の強みを「どう引き出して」「何で表現するか」に至るまでの「工程」を次の章でお伝えいたします。
工程(プロダクトアウト・マーケットイン・さらにカスタマーイン)
※N1分析:P&Gやロート製薬、スマートニュースなどでマーケティングを担当した西口一希が提唱した言葉。
マーケティングの思考法でプロダクトアウト、マーケットインの考えがありますが、多様な社会の実現が進んでいる中、SEOにおいても検索市場(Google)に合わせるだけでなく、
企業の強み(商品やサービス)、市場理解またはユーザーニーズの三軸で捉えていかないと勝つ事ができない
と最近のアルゴリズムの傾向を考えても体感しているので、図解にまとめてみました。
上記の図解で示したことを、日本総研さんが文章で明瞭に表していますので、抜粋(引用)致します。
一段高い目線に立って、そもそも当社は「どのようなお客様」の、「どのような喜び」を、「どのような強みによって」追求するのかという商品開発の方向性を定めることです。ここで強調しておきたいのは、この3つがセットになっていることがポイントだということです。すなわち、マーケットインかプロダクトアウトかといった二元論ではなく、自社がアプローチすべき市場と、磨くべき強みの両者を同時に考えておく必要がある、ということなのです。
「どのようなお客様」の、「どのような喜び」を「どのような強みによって」追求するのか、このことについて「考える」のは、営業部門であっても、マーケティング部門であっても、研究開発部門であっても構いません。しかし、「決める」のは、経営者か、あるいは事業の責任者であるべきです。これこそ、経営において、もっとも重要な意思決定の一つだからです。
マーケットインとプロダクトアウトの向こう側|日本総研
一次情報を生み出すプロセス
次に上記の図解は一次情報を生み出すまでの具体的なプロセスです。
図解で示したステップごとに解説いたします。
事業モデルを知り、考える。
まずは、ゼロステップとして事業モデルを知り、考えることから始めていきます。
SEOコンサルタント、マーケターとしてご支援している場合は、クライアントの強みとキャッシュポイントを知ることから始め、キックオフ時にはクライアントの業界の事は、その業界の専門用語を交えて話せるぐらい知識を最低限身につけて、相手との共通認識を深めていきます。
SEOの調査前に取り組む理由としては、事業モデルとエンドユーザーの深い理解が施策のズレをなくし、業界理解を積極的に行うことで、クライアントにもパートナーにも熱量が伝わり、施策のスピードが加速していくからです。
結局、幾らGoogleの正しいアルゴリズムを伝え、施策を提示したところで、実装が伴わないと全く意味がないですし、その企業にとっての正解は施策の実装、検証を繰り返して答え合わせをしていくしかありません。
また、対策したキーワードで上位表示できたとしても、そのキーワード自体がズレていたり、事業に沿っていない施策を打っても事業全体の収益に貢献することができません。
クライアントと伴走して、双方の力が掛け合わさり、初めて「正論の向こう側」が見えると確信しています。業界の思い込みを排除し、第三者目線で、未来に対しての方向性を導き出す。そして、加速させることにマーケターとしての介在価値があるのではないでしょうか。
顧客理解を徹底し、SEOに取り組んだ事例は以下記事でご紹介しています。印刷業を営む企業さまのご支援をさせていただきましたが、事業理解を深めるために、私の結婚式での席次表を作成してもらい、サイト内にお客様事例としても紹介していただきました。
❶Web上での調査
出典:マーケティングツール ミエルカSEOで調査(2023年9月現在)。 https://mieru-ca.com/
市場を理解したあとは、Web上での競合調査(ドメインの強さ/コンテンツ数/被リンク/構造)をし、競合が上位表示されている理由と自社との差分を見極めていきます。調査方法は、サードパーティーツールであるミエルカやSEMRUSHなどのSEOツールを使用していきます。
ミエルカは成果レポートがPowerPointで出力できるので、月次報告などする際にとても重宝しています。
出典:マーケティングツール ミエルカSEOで調査(2023年9月現在)。 https://mieru-ca.com/
一次情報を探すのに役立つ検索コマンド
一次情報を探すのに役立つ検索コマンドを一部、ご紹介いたします。
site:go.jp 官公庁名
官公庁のサイトを指定して検索。
例)「site:go.jp 厚生労働省」
さらにはキーワードを絞り込みたい場合は「 site:.go.jp 厚生労働省 三六協定」
site:ac.jp 大学
大学のサイトを指定して検索。
例)「site:ac.jp 大学 ダイエット」
filetype:pdf
pdfを指定して検索
例)官公庁のpdfを指定して検索。
site:go.jp ”三六協定” filetype:pdf
❷ヒアリング と 仮説を立て(データだけで判断しない)
ここでのポイントは、検索エンジン上での定量的なSEOの競合調査結果(オーガニックトラフィック数、被リンク数、流入キーワード etc…)とリアルビジネス上での定性的な観点との乖離はないか。改めて確認することです。
店舗を持っているビジネスによくある例ですが、Web上での視認性は他社に劣るが、実はリアルでのお付き合いや紙媒体での集客効果の方が高く、リアルな接点からの「生きた情報」を保有していることがあります。
その場合、それ自体がGoogleのデータベース上には今まで無かった一次情報であったりするので、データだけに固執せずに、クリエイティブな観点でWebコンテンツに表現の仕方をかえるだけでオリジナルコンテンツを作る事が出来ます。
検索VOLから判断してキーワードを決めていくのではなく、その逆でリアルなお客様の声からキーワードを想起して、検索VOLと需要を見極めながら、新規作成または既存ページ(記事)の拡張をしていく戦略もあります。
リアルな声とブランドの方向性から、店舗とECサイト両方で成功した事例は以下記事で詳細を解説しています。
業界やそのコミュニティで使われている専門用語をテキストとして、あえていれることもポイントです。
❸一次情報を集める(そしてPLPを決める)
マーケティングにおいて、一次情報は「新鮮・希少・独自性」の三拍子がそろったものであり、昨今のSEOでは非常に重要視されています。
Webマーケティング、SEOにおいてはインターネット上で調査を行い、自身の見解をテキストにしたり、図解にすることだけを一次情報と認識されている場合もありますが、その情報は新鮮ではないし、誰かの情報をカスタマイズしただけで、本当の意味での一次情報でないと思っています。
例えば近くの飲食店や病院の評判などは、昔からある井戸端会議で行われる話だったり、リアルでの口コミの方が有益で信頼できる情報だったりしませんか?
実際に体験や経験したこと、そこに至るまでの過程をWebコンテンツ(記事や図解)にして表現することが本当の一次情報であり、価値ある情報です。
Googleの検索品質評価ガイドラインにも新たなEである「Experience(経験)」が追加されたように、よりその人(企業)が経験したことに価値がある検索市場になっています。
リアルな感覚や感情により近づいたアルゴリズム変化です。
E-E-A-Tとは、「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の略で、で定義されてるウェブサイトの評価基準のことです。
サイトの運営者である企業(自社)が持っているポテンシャルや強みを引き出すことがコンテンツを作る前に最も大事な工程です。
そして、次にどのページに対して上位表示させたいキーワードをランディングさせるか、「どういった種類の一次情報を作ることができるか」をGRCやサーチコンソールで現状の順位と評価されているページを確認し、決めていきます。
要はPLP(Preferred Landing Page)優先的にランディングさせたいページを決めて、その企業(自社)が「持っているもの。持つことが出来るもの。」から起因して考えています。
この流れを作ることが出来れば、キーワードや作成するコンテンツをズラして、強いドメインのサイトと真っ向勝負しなくて済みますし、今のアルゴリズム的にもマッチし、尚且つ事業においても「獲得したいユーザー」に刺さるオリジナルコンテンツを作ることができるからです。
アイディアを得るためにChatGPTなどを使用することは、推奨しますし、私も使用していますが、専門的なライティングに関してはその業界に特化したライターに依頼しています。
例えば、BtoBでSaaSの導入支援をおこなっている企業さまのコンテンツマーケティング支援にお取組みした際は、ツールのベンダーにいたエンジニアにライティングを依頼し、アパレルのECサイトをご支援していた際は、現役の店舗スタッフに副業として関わってもらいました。
クラウドソーシングサービス(クラウドワークスやランサーズなど)やSNSを利用して、ライター募集をすることもあると思いますが、その際に「SEOに強いライター」に依頼するよりは、私はその業界に強い専門家にライティングを依頼するようにしています。
何故なら、SEOに強いライティング(SEOに偏ったライティング)であれば、ChatGPTを活用して自分で作った方がコスパが良いからです。
その業界にいて、サービスを知っている方に依頼する方が、ユーザーのニーズを捉えつつ、自然と専門用語を含んだ記事が出来てくるので、オリジナリティのあるコンテンツとGoogleに認識され、必然的にSEOの成果にも表れてきます。
上位表示されている構成要素を参考にすることは大事ですが、
結局似たり寄ったりの記事になるので、そこをどう差別化するかは内製化または専門家に任せる流れを作ることが大事です。
次の章でも詳しく説明いたします。
❹実装(集客と接客を分けてコンテンツ作成する)
コンテンツの種類は集客と接客に分けて対策してください。
幾ら一次情報を含めてオリジナリティがある記事が書けたとしても、titleの付け方であったり、基本的なSEOの構成(Googlebotが理解し易い構成)が出来ていないと上位表示されることは難しく、せっかく書いた記事も読まれずに終わってしまいます。
そこで、すべてを自社で対応するのではなく、集客と接客の考えで、コンテンツ作成をしていくことをお勧めいたします。
集客コンテンツ
集客は、とは系、比較系、商品、製品ページまたは〇〇の作り方など記事で流入しているキーワードを指し、SEOの比重高めで作る。内製よりも外部委託ライターに依頼し、自社では接客コンテンツの方にリソースを割く戦略もとれます。
ただし、その際は適格なキーワードの指示、構成案、役割、レギュレーション、期日の管理などスムーズな流れを作るために初めのうちはオペレーションに時間を要します。この辺りは、従来業務と並行しながら内製化していくよりもディレクションができるSEOコンサルに依頼する方が結果的に時間と成果を考えるとコスパが良いです。
接客コンテンツ
接客は社員紹介、会社(サイト)のスタンス、実績ページなどVOLだけでは判断できないキーワード。要はその会社にしかないオリジナルコンテンツを内製で作成し、サイト内に含めることを指しています。
双方を掛け合わせて作成することが、サイト単位(ドメイン単位)でもオリジナリティが強くなります。
※ちなみにページ単位での考え方としては、上位表示されている内容は80%程度、検索意図を満たせていると判断し、あとの20%を検索意図を深堀りし、仮説を立て、キーワードに沿ったオリジナリティが高い内容(Googleのデータベースにない、新たな情報)を含めていくことで専門性のあるページだと認識させる感覚です。
本章をまとめると、量と質を担保しながら、サイトを運営することが大事です。
その際には競合とのオーガニック流入数の差分、流入キーワードの種類を見極めながら、自社のポジショニングをしていきましょう。
下記の図解は、求人サイトで競合それぞれの順位ごとにランクイン数を調査したものです。
1位を取れているキーワードは何件で2位以下は何件あるかなどの全体感を調査し、実際に流入キーワードをahrefs、semrush、ミエルカなどを用いて抽出し、グルーピングしていきます。
例:旅行サイト▼ 流入キーワード調査
出典:マーケティングツール ミエルカSEOで調査(2023年9月現在)。 https://mieru-ca.com/
出典:マーケティングツール ミエルカSEOで調査(2023年9月現在)。 https://mieru-ca.com/
クエリの検索意図と種類から考える
ツールで調査した後は、対策キーワードのSERPを(表記ゆれも含めて)何度も見て、真っ向勝負で勝てないと判断すれば、軸をズラしていきます。クエリ例をあげて説明いたします。
商標クエリ
商標名×悩み系 / 〇〇の使い方系のキーワード 商標系のクエリに関しては、自社商品でない限りメーカーの説明文や規定があるので、オリジナリティを出しづらい場合があります。
その際は、軸をズラして、例えば下記のキーワードでオリジナリティがあるコンテンツ作成が可能かどうかを判断していきます。
※薬事法などの話はここでは触れません。
BtoBコンサル系(中小企業診断士系)
競合が省庁/行政機関であっても、自社の採択事例、採択率を高くする方法など、自社で持っている一次情報を含めたコンテンツを作成して差別化することができました。
以下の図は競合のオーガニック流入キーワードを1位から10位までをツールで抽出し、重複削除したあと、自社の事業に沿ったキーワードを改めて考察するために作成した資料の一部です。
サイト単位(ドメイン単位)で考えるかページ単位(記事単位)か。
サイト全体(ドメイン単位)で対策するクエリかページ単位で対策するクエリかを判断した上で、全体設計を行う必要があります。
サイトモデル毎に具体例をあげた方がイメージがつき易いと思いますので、図解を用いて説明いたします。
サイトモデル毎に一次情報を入れるページを考える
ECや求人サイトなどのデータベース型であれば、商品または求人一覧ページの評価に寄与するために詳細ぺージの拡充、さらには並列して記事ページに一次情報をいれていきます。
ECサイトは各階層ページのコンテンツ評価を高めて、さらには縦横斜めと内部リンクを繋ぎ合わせクローラビリティをよくすることで、サイト全体の評価が高まります。
ビッグキーワードで上位表示させるには、サイト全体での設計を考慮した上で一次情報をどこに含めるかを考えていく必要があります。
例えば、求人サイトを例に記載すると、記事ページに以下例のようなインフォグラフィックを入れて対策するとSNSでのサイテーション効果、他サイトからの被リンクを得ることができます。
ECや求人サイトでのSEOは以下の記事で詳細に解説しています。
コーポレートサイトであれば、コーポレートサイトの役割を考慮した上で主には記事ページに一次情報を含めたコンテンツを作成し、サービス、ソリューションページに寄与するように設計し、またホワイトペーパーやウェビナー参加までの導線を作っていく。
メディア型であれば記事単位、基本ページ単位での対策になるが、カテゴリ単位でも考えてサイト全体のテーマを統一させるように考えていきます。
まとめ
Googleが何をもって一次情報と判断しているかは、正直わかりません。
しかし、約13年間のSEO歴の中で様々な事業、サイトタイプ、キーワードを見てきた中で体感しているのは、Googleは以下の3つの要素で一次情報であるか否かを判断していると実感しています。
- 検索メニューの優先順をみて
- 表現の品質と競合との差別化
- 情報の出所
この3つを意識して一次情報を作り、オリジナリティの高いコンテンツ及びサイトを作る手助けになれれば幸いです。
本記事もAIライティングでは、書けない内容だと自負しています。
最後にお伝えしたいことは、一定のレベルに達したときに意識して欲しいことは【知識よりも執着や考え続ける癖づけが大事】だということです。ChatGPTなどAIライティングが話題となる中、今後も検索エンジンの動向は激しくなってくることが予想されます。しかし、考えること、決断することはヒトにしかできないことだと私は思います。
SEOの最適解はGoogleの公式サイトやインターネット上である程度、答えを見つけることができます。しかし、その答えが自社およびクライアントの「正解」とは限りません。
テクニックや知識だけに固執せずに、「答えの無い問いに対して答えを導き出すこと」
常に「検索エンジンの向こう側」=「正論の向こう側」を考えることが大事なことを知って欲しいと思います。
全員がSEOおたくであるデジタルマーケティングカンパニーのLANYでお取組みさせていただいたシール印刷会社の小島ラベル印刷さまとのSEO成功事例を公開しています。テクニックは大前提で、「熱量」が大事であることをご紹介していますので、ご一読ください。
LANYならSEOの専門知識と「熱量」をどこよりも提供可能。サイトが狙ったキーワードで上位表示に成功した事例
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